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日米で経済秩序づくり主導 2プラス2、中ロの圧力に対処

次世代半導体や重要鉱物の供給網確保

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【ワシントン=三木理恵子】日米両政府は29日、ワシントンで外務・経済担当閣僚協議「経済版2プラス2」の初会合を開いた。両国で「ルールに基づく国際経済秩序」づくりを主導すると確認した。次世代半導体の量産に向けた共同研究などサプライチェーン(供給網)強化で合意した。

日本側は林芳正外相と萩生田光一経済産業相、米側はブリンケン国務長官とレモンド商務長官が出席した。成果として共同声明と、供給網強化や先端技術保護など4項目の行動計画を策定した。

林氏は共同記者会見で中国やロシアを念頭に「経済的な影響力を不公正に行使して自らの戦略的利益を実現しようとする試みに、国際秩序が挑戦を受けている」と述べた。ロシアが天然ガス供給、中国が過剰貸し付けといった経済力を使って他国へ圧力をかけることを批判した。

ブリンケン氏は「日米は経済と安全保障が不可分であるとの信念を共有している。中国の行動様式が国際経済秩序にいかに反するかについて話し合った」と強調した。経済版2プラス2を定期開催し、2023年も開くことで一致した。

行動計画は半導体、蓄電池、レアアースなどの重要鉱物の供給強化策を盛り込んだ。萩生田氏は次世代半導体の共同開発に向けて研究開発拠点を新設すると表明した。

ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー調達を巡る懸念を踏まえ、計画は「米国がシェールオイルやシェールガスを増産していることを歓迎する」と供給強化への期待も記した。先端技術の保護や高速通信規格「5G」の整備については民主主義などの価値観を共有する国と協力すると申し合わせた。

人権問題への対応に関する基準の策定に向けては「民間企業が人権を守る環境を醸成する」ための協議を加速すると確かめた。

経済版2プラス2は安全保障に関する外務・防衛担当閣僚協議「2プラス2」を経済分野に広げた枠組みという位置づけだ。米中対立を背景に戦略物資を中国に依存しすぎない体制づくりをめざす。半導体供給を巡る今回の合意は台湾有事に備える思惑がある。

ウクライナ侵攻は安保がエネルギーや食料に波及するリスクを浮き彫りにした。安保と経済が密接に絡み合う状況に対応するため、米国が立ち上げた「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」の参加国などにも協力を呼びかける。

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