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9月の鉱工業生産5.4%低下 車減産で3カ月連続マイナス

(更新)

経済産業省が29日発表した9月の鉱工業生産指数(2015年=100、季節調整済み)速報値は89.5と前月比5.4%下がった。マイナスは3カ月連続で、20年8月以来、1年1カ月ぶりに90を下回った。半導体不足や新型コロナウイルスの感染拡大による東南アジアからの部品調達停滞が直撃した自動車工業が28.2%低下と急激に落ち込んだのが響いた。

全15業種のうち11業種が低下した。自動車工業はコロナウイルスが最初に感染拡大した20年4月(38.2%低下)以来のマイナス幅となった。普通乗用車や駆動伝導・操縦装置部品などが減産した。鉱工業生産指数の落ち込みの7割は自動車工業の減産による押し下げだった。

トヨタ自動車など国内乗用車メーカー8社がまとめた9月の国内生産は前年同月比50%減の39万8千台だった。40万台を割り込むのは20年5月以来だ。トヨタやホンダが約6割生産を減らすなど影響が広がっており、鉱工業生産指数もこうした動きを反映した。

コンベヤーや圧縮機などが減産した汎用・業務用機械工業は5.7%、プラスチック製品工業は7.0%、半導体製造装置の生産が減った生産用機械工業は3.4%それぞれ低下した。

7~9月期の鉱工業生産指数は94.1となり、前期比3.7%低下した。20年4~6月期以来、5期ぶりのマイナスとなった。指数の水準は20年10~12月期(93.9)以来の低さとなった。

自動車工業が前期比15.9%の大幅な低下となった。電気・情報通信機械工業は10.2%、汎用・業務用機械工業は2.7%それぞれ下がった。

一方、10月以降は持ち直しを見込む声が少なくない。主要企業の生産計画から算出する生産予測指数は10月が6.4%上昇、11月は5.7%上昇となった。このうち自動車などの輸送機械工業は10月に17.9%上昇、11月に35.0%上昇と大幅な回復を見込む。

経産省の担当者は「ベトナムなど東南アジアの経済活動が再開している。自動車などの生産は9月を底に持ち直すとみている」と述べる一方、半導体不足や部品供給網の混乱は残るため「生産計画よりは下振れするリスクがある」としている。生産の基調判断は「足踏みをしている」に据え置いた。

中国や米国の景気回復には減速感が出ている。SMBC日興証券の宮前耕也氏は「自動車生産の底打ちで関連産業も含めて10~12月期の生産は持ち直す」と話す一方、「生産用機械など海外向けの設備投資関連は生産の勢いが落ちる可能性がある」と指摘する。

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