予備費、際立つ膨張 制度の趣旨逸脱の懸念
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国会の審議を経ず、政府の判断で拠出できる予備費のあり方が議論になっている。政府が4月下旬に決めた6.2兆円規模の物価高対策は、2022年度予算で用意した予備費を財源にする奇策が使われた。素早く経済対策を打つ姿勢は好ましいとしても、国会審議をスキップして財源をやり繰りする手法は予備費の本来の趣旨から逸脱していないか懸念が残る。
今回の物価高対策の財源の柱は22年度予算の予備費5.5兆円から取り崩し...
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財政が悪化する中、危機対応や経済成長を名目に膨らむ歳出には無駄が潜んでいます。不透明な国費の使われ方を解剖します。