絶対安定多数とは 261議席、衆院で全委員会を主導
きょうのことば

▼絶対安定多数 与党が安定して国会を運営するために必要な議席数の目安。衆院であれば261議席となる。衆院に17ある常任委員会の委員長ポストを独占し、委員会で過半数の委員を与党が確保できる状態を意味する。中立的な立場をとる委員長の判断がなくても、与党は自党の議員だけで法案を可決できる。

与党は衆院で261議席を下回ったとしても、244議席以上を占めれば衆院の全委員会で委員長を出せる「安定多数」となる。この場合は衆院の全常任委員会で野党側と同人数の委員を確保できる。日本は実質的な審議を本会議ではなく各委員会で開くため、各委員が法案の行方を左右する。
自民党の公示前勢力は276議席だった。16議席以上減らせば絶対安定多数、33議席以上減らせば安定多数をそれぞれ下回る計算だった。政権の求心力にかかわるため、自民単独でどれだけ議席を得られるかが注目されていた。与党が憲法改正を発議するためには議員定数の3分の2にあたる310議席以上が必要だ。