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民事訴状のネット提出可能に 法制審、弁護士は義務化

(更新)

法相の諮問機関である法制審議会の部会は28日、司法のデジタル化に向けた民事訴訟法改正の要綱案をまとめた。原告がインターネットで訴状を出せるようにするのが柱。弁護士などの訴訟代理人が提出する場合はネット提出を義務付ける。

近く開催する法制審総会で古川禎久法相に答申する。法務省は今国会に同法などの改正案を提出し、2025年度の全面実施をめざす。

訴状のネット提出は英国が15年から始め、フランスや米ニューヨーク州でもそれ以前から可能だ。日本はこれらの国に比べて10年遅れとなる。

民事訴訟法が改正されれば原告による訴訟の提起は裁判所がメールなどで被告に通知する。口頭弁論へのビデオ会議での出席も可能とし、手数料は電子納付を原則とする。書面と対面を原則としてきた訴訟手続きの手間や費用をデジタル化で軽減する。

現行制度で訴状の提出方法は裁判所への持参か郵送だ。裁判所を通じて訴えた相手に届ける書類は「特別送達」と呼ぶ手続きで郵送する。手数料は印紙や郵便切手で支払う。

部会が21年2月に公表した中間試案は原則ネット提出に限る制度や、書面との選択制などの複数案を示していた。ネット提出の全面義務付けは高齢者らの訴訟に支障が出る恐れがあると判断して見送った。

訴訟の記録は電子データで一元管理するしくみにする。書面で提出された書類も電子化する。原告らはパソコンなどを使って閲覧できるようになる。

訴訟を効率的にする方策も盛り込んだ。民事訴訟の第一審の審理期間は平均10カ月弱だが、1年以上を要するケースも多いという。要綱案は審理期間を6カ月以内にあらかじめ決めて7カ月以内に判決を言い渡す制度の創設を提起した。

主要国に比べて出遅れていた日本の司法のデジタル化にとっては一歩前進となる。それに伴い裁判関係の機微な情報を管理するためにサイバーセキュリティーの強化も急務となる。

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