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日米「ルールに基づく経済秩序示す」 経済版2プラス2

萩生田経産相「次世代半導体で国内に研究開発組織」

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【ワシントン=三木理恵子】日米両政府は29日、米首都ワシントンで開いた外務・経済担当閣僚協議「経済版2プラス2」の初会合で「ルールに基づく国際経済秩序を示す」と記した共同声明をまとめた。次世代半導体などのサプライチェーン(供給網)強化を含む4項目の行動計画も策定した。

ブリンケン米国務長官は会合後の共同記者会見で「インド太平洋やその他の地域で包括的で開かれた持続可能な経済成長を加速させる」と述べた。「日米が経済秩序を強化するため、連携を深めると合意した」と語った。

林芳正外相は経済版2プラス2を新設した理由に関し「経済的な影響力を不公正、不透明に行使して自らの戦略的利益を実現しようとする挑戦への危機感がある」と説明した。貿易や投資などの経済活動を通じて圧力をかける中国の動きを念頭に置く。

行動計画にも「経済的威圧と不公正で不透明な貸付慣行への対抗」との項目を掲げた。

ロシアのウクライナ侵攻を受け、金融やエネルギー市場に影響が及び、食料供給網が途絶するリスクが露呈した。安全保障と経済が密接に連動する状況が浮き彫りになった。日米は中国が仮に台湾に侵攻した際の経済への影響を警戒する。

日米はウクライナ危機でエネルギーや食料価格が高騰していることへの懸念を表明した。

2プラス2の共同声明に量子コンピューターなどに使う次世代半導体の量産に向けた協力を「前進させる」と記した。現在は台湾が世界の生産シェアの9割超を占める。台湾有事になれば幅広い産業に影響が及ぶ可能性が指摘される。

萩生田光一経済産業相は記者会見で「次世代半導体の日米共同開発を加速する。日本は研究開発組織を立ち上げ、国際共同研究のハブとする」と言明した。

年内に大学や研究機関が参加する「次世代半導体製造技術開発センター(仮称)」を立ち上げる。

レモンド米商務長官は「日米が協力することは先進的な半導体の製造で非常に重要だ」と強調した。「相互に競争優位性が高まるし、他国への重要技術の依存度も軽減できる」と指摘した。

蓄電池やレアアース(希土類)などの中国に優位性がある戦略物資に関しても、日米で供給網を確保すると確かめた。

行動計画に「強靱(きょうじん)化を促進する取り組みを前進させる」と盛り込んだ。財政支援も含む協力の重要性で一致した。

日米は人権やインフラ投資でも中国による現状変更の試みを問題視する。2プラス2では共通した秩序作りを進める方針を確かめた。

ブリンケン氏は「来年また4人で会うことで合意した」とも明らかにした。今回に続いて2023年にも経済版2プラス2を開く方針を示した。

行動計画では「ルールに基づく経済秩序を通じた平和と繁栄の実現」と「重要・新興技術と重要インフラの促進と保護」も打ち出した。

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