「GDP増やすリスキリング」 赤沢亮正・自民政調会長代理
総理番が選ぶ「きょうの一言」(10月26日)
「賃上げや再就職に直結し国内総生産(GDP)の増加につながるリスキリング(学び直し)をやっていきたい。GDPを増やして社会保障財源をまかなえる国にする」(2022年10月26日、自民党リスキリング振興議員連盟の設立総会で)

自民党の赤沢亮正政調会長代理は自身が幹事長に就任する予定の議連の会合でリスキリングは国や企業、個人いずれにも意義があると述べた。「人生100年時代で、25~30歳までに学んだデジタルスキルで生産性の高い人材としてやっていくことは絶対に不可能だ」と強調した。
リスキリングを進める前提となるデータを政府の資料などをもとに列挙した。日本は1人あたりの労働生産性が経済協力開発機構(OECD)諸国で下位だ。「企業は諸外国と比べて学ぶ機会を与えず個人も学ばない」と指摘した。
25歳以上の人が大学院に入学する割合が諸外国より低く「PhD(博士号)を取得した経営者も少ない」と説明した。「企業も個人も、正規(社員)も非正規も対象のリスキリングを進める」と力説した。
「カップルの所得が増えればカップルが持つ子どもの数に有意に相関する。少子化問題の解決をめざしたい」とも話した。
岸田文雄首相は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題を巡る事実上の閣僚更迭など政権運営で防戦を強いられる。リスキリングをはじめ経済政策で世論の風向きを変えられるか。与党の意見も踏まえた具体策の早期策定を目指す。