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ネット広告の情報開示義務化 政府方針、巨大ITに

(更新)
巨大ITの寡占化によってネット広告を巡る取引の公正性や透明性が課題となっている

政府は27日、巨大IT(情報技術)企業が手がけるインターネット広告について、取引の透明性を高めるため規制を強化する方針を決めた。一方的なシステム変更に伴って広告主や広告会社などに不利益が生じないよう、事前の通知や変更理由の情報開示を義務付ける。不正に収入を得る広告に関する情報開示も求める。最短で2022年半ばごろまでにルールを整備する。

デジタル市場の競争環境を議論する政府のデジタル市場競争会議(議長・加藤勝信官房長官)が27日午前、報告書をとりまとめた。デジタルプラットフォーム取引透明化法の対象にネット広告を追加する。米グーグルや米フェイスブックなどの巨大IT企業を規制対象として想定しており、事業者は今後公表する。

米グーグルなどは、広告を掲載したい広告主と、ウェブサイトやSNS(交流サイト)での広告枠を持つメディアとの間を取り持つ仲介役として存在感が増す。巨大ITそのものが影響力のあるメディアを買収するなどして統合するケースもある。

プラットフォーマーが一方的にシステムを変更したり広告掲載の審査基準を変更したりすると、広告が掲載できなくなるなど広告主などに損害が生じ得る。唐突な変更も問題視されており、一連のルール整備によって取引先に事前の情報開示を義務付け、準備できるようにする。

一部では閲覧者数の水増しなども懸念されており、不正対策や個人データの取り扱いについてどういった措置をとっているか、現状の取り組みの開示も求める。

メディアを視聴した際に表示される広告は、あらかじめ設定されたアルゴリズムに従って売り手と買い手をマッチングする手法が一般的で、その過程が見えづらい。公正性を担保するための法規制はこれまでなかった。巨大ITが運営する広告入札システムで自社が運営する媒体を優遇する懸念もあった。このため報告書には、自社優遇の恐れがある取引は巨大IT側が事前に把握し、管理方針を策定して公表することを盛り込んだ。

ネット広告の国内市場は足元で2.2兆円で、テレビ広告を抜いて成長を続けている。日本の広告費全体に占めるネット広告の比率は36%で最大。巨大ITの寡占化によってネット広告を巡る取引の公正性や透明性が課題となっている。

消費者からは、ネットの検索履歴などに基づいて配信されるいわゆる「ターゲティング広告」について不満の声も出ていた。「収集された個人データがどのように使われているのか説明が足りない」といった声もあがっていた。

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