求人倍率横ばい1.35倍、11月 失業率は2.5%に低下
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雇用の持ち直しが続いている。厚生労働省が27日発表した11月の有効求人倍率は季節調整値で1.35倍と前月から横ばいだった。新規求人倍率は2.42倍と0.09ポイント上昇し、新型コロナウイルス禍前の2019年8月以来の高水準になった。訪日外国人消費の回復などで宿泊・飲食サービスを中心に求人が増えた。総務省が同日発表した11月の完全失業率は2.5%と0.1ポイント下がった。

有効求人倍率は全国のハローワークで仕事を探す人1人あたり何件の求人があるかを示す。倍率が高いほど企業の人手が足りず、職を得やすい状況ということになる。コロナ前のピークの18年9月には1.64倍まで高まった。感染拡大後は20年9月の1.04倍で底を打ち、徐々に回復してきた。
今回11月は景気の先行指標とされる新規求人数が86万5294人と前年同月比8.7%増えた。業種別では宿泊・飲食サービス(21.2%増)の伸びが大きかった。水際対策の緩和でインバウンド(訪日客)需要が拡大し、ドラッグストアなどの卸・小売り(13.0%増)も堅調だった。
就業者数は6724万人と前年同月比で28万人増え、4カ月連続で増加した。完全失業者数は前月比で5万人減って173万人となった。
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