「おじ」のエール 村井英樹
衆院埼玉1区の候補予定者になった2011年、政治活動として選挙区にポスターを貼りはじめた。「親戚なの?」。同姓で住まいも近かったこともあり当時Jリーグ理事だった村井満さんとの関係を聞かれる機会が増えた。同じ埼玉県出身で浦和レッズのサポーターとして知られていた。
しかし直接の面識がなく答えに悩む日々を送った。初当選直後の13年1月、地元の新年会で村井さんと初めて同席した。「たまに冗談で『おじです』と話しているんです」。勇気を出して話しかけた。「俺も『関係あるの』と聞かれるから『おいっ子だ』と言っているよ」。すぐに打ち解けた。
村井さんは14年にJリーグのチェアマンに就いた。その後も近所で偶然ご一緒する機会に恵まれた。スーパー銭湯の食堂で隣の席で食事をしていたことに気づいた時はお互いに大変に驚いた。2人とも滋賀県に家系のルーツがあった。「『親戚』もあながち間違いじゃないですね」。「これからは『おじ』として言いたいことを言わせてもらうぞ」。笑い話を重ねさらに意気投合した。
今では私の様々な相談に乗っていただける頼れるアドバイザーだ。今後も「おい・おじ」の絆を大切にしたい。
(むらい・ひでき=首相補佐官)