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安倍元首相の国葬、菅前首相「あらゆる苦楽ともにした」

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政府は27日、安倍晋三元首相の国葬を日本武道館(東京都千代田区)で開いた。首相経験者の国葬は1967年の吉田茂氏以来55年ぶりで、戦後2例目となる。国葬に先立ち同日午前9時半からは会場近くの九段坂公園で一般献花が始まった。

安倍氏の遺骨を乗せた霊きゅう車は27日午後、東京・富ケ谷の私邸を出発した。自衛隊員が弔意を示す儀仗(ぎじょう)などを実施した。

国葬は午後2時すぎから始まった。国会議員ら3600人、海外からは210を超える国・地域と国際機関の代表ら700人、あわせて4300人ほどが参列する見通しだ。

松野博一官房長官による開式の辞に続き、参列者が黙とうをささげた。その後、安倍氏の生前の姿を会場に映し出した。

岸田文雄首相は追悼の辞で安倍氏の死を「まだまだ長く生きてもらわなければならない人だった。痛恨の極みだ」と悼んだ。

安倍氏の外交戦略について「重層的な外交は世界のどの地域とも良好な関係を築いた」と評価した。「あなたが敷いた土台の上に持続的で全ての人が輝く包摂的な日本をつくっていくことを誓う」と述べた。

菅義偉前首相は友人代表として追悼の辞を読み「悲しみと怒りを交互に感じながらこの日を迎えた」と話した。

菅氏は「安倍総理、あなたは日本にとって真のリーダーだった」と語りかけた。官房長官として安倍氏を支えた日々を振り返り「首相官邸でともに過ごし、あらゆる苦楽をともにした7年8カ月は本当に幸せだった」と振り返った。

天皇、皇后両陛下が送った使者による拝礼に続き、皇族が供花された。

1390人ほどの自衛隊員が参加し儀仗や弔意を示すための空砲「弔砲」を19発撃つ。音楽隊による「奏楽」を実施する。

政府は会場の設営費などでおよそ2億5千万円の国費の支出を閣議決定した。警備や外国要人の接遇にかかる費用などを含めると、国葬にかかる総額は16億6千万円程度と見込む。

国葬への賛否は割れた。日本経済新聞社の9月の世論調査では賛成が33%、反対が60%だった。

野党の対応は分かれた。立憲民主党は国葬の法的根拠が不明確などと批判し、執行役員は欠席する。共産党、れいわ新選組、社民党は党として参列しない。日本維新の会や国民民主党などは出席する方針だ。

一般献花は午後4時まで受け付ける。一度に10人ほどが献花できる台を2つ設ける。献花者には手荷物検査を実施し、飲み物など花以外は受け付けない。

会場付近の靖国通りなどでは、献花者や関係者以外の立ち入りを制限した。警視庁によると都心部では午前11時半ごろから、首都高速道路の通行も広範囲に規制した。

各府省庁では弔旗を掲揚し黙とうする。国民への要請は見送り、学校や仕事を通常通りとする。吉田氏の国葬の際は可能な限り半休にするよう求めた。

東京都は都庁の第一本庁舎と第二本庁舎で、大阪府は府庁本館(大阪市)などで半旗を掲げた。いずれも職員に黙とうは求めない。

岸田首相は参列のために訪れた海外の要人と会談する「弔問外交」を始めた。26日にはハリス米副大統領らと面会した。27日午前はインドのモディ首相と個別に会った。28日には韓国の韓悳洙(ハン・ドクス)首相とも会談する予定だ。

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安倍晋三元首相の国葬が2022年9月27日午後2時から東京都千代田区の日本武道館で行われます。最新ニュースや解説記事をまとめました。

■主な参列者  ■費用の総額と内訳

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