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防衛力強化に向けた自民党提言の要旨

自民党が26日に決めた防衛力の抜本的強化を求める党提言の要旨は次の通り。

【はじめに】

日本を取り巻く安全保障環境は加速度的に厳しさを増す。中国、北朝鮮、ロシアの軍事力の強化、軍事活動の活発化の傾向が顕著になっている。活動が複合的に行われ、複雑な対応を強いられる複合事態にも備えなければならない。

【3文書のあり方】

米国の戦略文書体系との整合性も踏まえ、防衛計画の大綱に代わり「国家防衛戦略」を新たに策定する。中期防衛力整備計画に代わる文書として「防衛力整備計画」を策定する。「国家安全保障戦略」など3文書が対象とする期間はおおむね10年間とする。

【情勢認識】

中国の軍事動向などは地域と国際社会の安全保障上の重大な脅威となってきている。北朝鮮は核兵器とミサイル関連技術の開発に注力し、より重大かつ差し迫った脅威だ。ロシアによるウクライナ侵略は国際秩序の根幹を揺るがす暴挙であり決して許されない。安全保障上の現実的な脅威となっている。

【防衛関係費】

かつてなく厳しい安全保障環境を踏まえれば、防衛力の抜本的な強化は一刻の猶予も許されない。自国防衛の国家意思を示す大きな指標が防衛関係費だ。必要な経費を積み上げ、納税者である国民の理解を得ていかなければならない。

北大西洋条約機構(NATO)諸国の国防予算の対国内総生産(GDP)比目標(2%以上)も念頭に、5年以内に防衛力を抜本的に強化するために必要な予算水準の達成を目指す。

【戦い方の変化】

宇宙、サイバー、電磁波といった新たな領域の能力強化や無人機、認知・人工知能(AI)、量子技術などのゲームチェンジャー技術の早期実用化を推進する。

「ハイブリッド戦」への対応に万全を期すため、サイバー分野や認知領域を含めた情報戦への対応能力を政府一体となって強化する。

【反撃能力】

ミサイル技術の急速な変化・進化により迎撃のみでは防衛しきれない恐れがある。

日米の役割分担を維持しつつ専守防衛の考え方の下で弾道ミサイル攻撃を含む日本への武力攻撃に対する反撃能力(counterstrike capabilities)を保有し、攻撃を抑止し対処する。

反撃能力の対象範囲は相手国のミサイル基地に限定されるものではなく、相手国の指揮統制機能なども含む。

【専守防衛】

相手から武力攻撃を受けたときにはじめて防衛力を行使する。必要最小限度の自衛力の具体的な限度はその時々の国際情勢や科学技術などの諸条件を考慮し決する。

【日米同盟】

日米同盟の抑止力・対処力のさらなる強化をはかる。米国による核を含むあらゆる能力を用いた日本の防衛へのコミットメントをさらに強化するための方策を検討する。

【防衛装備移転】

防衛装備移転三原則や運用指針をはじめとする制度を見直し、企業支援を強化する。ウクライナのような国際法違反の侵略を受けている国に対し、幅広い分野の装備の移転を可能とする制度のあり方を検討する。

【国民保護】

原子力発電所をはじめとする重要インフラに対し自衛隊の展開基盤の確保、周辺エリアの駐屯地・基地への地対空ミサイルなどの展開・配備により防護体制を強化する。原発は自衛隊による対処が可能になるよう警護出動を含め法的な検討を行う。

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金正恩(キム・ジョンウン)総書記のもと、ミサイル発射や核開発などをすすめる北朝鮮。日本・アメリカ・韓国との対立など北朝鮮問題に関する最新のニュースをお届けします。

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