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原発処理水を沖合1キロに放出 東電が方針、風評を抑制

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東京電力福島第1原発の敷地内に並ぶ、処理水などを入れるタンク(3月)

東京電力ホールディングスは福島第1原子力発電所の処理水の処分をめぐり、原発の沖合1キロメートルほどの海洋に放出する方針を固めた。原発の敷地内から海底トンネルを通す。沿岸よりも薄まりやすい沖合に流すことで風評被害などを抑える狙いだが、地元の不信感をぬぐえるかは見通せない。

同社が25日に発表する。9月にも原子力規制委員会に計画を申請し、審査を受ける。政府と東電は2023年春をめどに放出を始める考えで、それまでにトンネル工事を終える。

東電は4月に海洋放出の方針が決まったのを受け、沿岸と沖合のどちらで放出するか検討してきた。沖合のほうが海流に乗って早く薄まるとの見方が出ていた。福島の旅館業者などからは放出地点が人目に触れない沖合なら風評被害は比較的少ないとの意見があった。

東電は放射性物質をできるだけ取り除いた処理水を100倍以上に薄めて放出する計画で、希釈に使う海水を原発付近で取り込む必要がある。沿岸に放出すると、流した水を再び取り込んでしまう問題もあった。沿岸のほうが工事は少なくて済むものの、総合的に勘案して沖合に放出することにした。

工事では海底の岩盤をくりぬき、そのなかに配管を通す。東電は9月にも海底の状況の調査を始める。

青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場は、設備の洗浄などで出た液体廃棄物を処理し、安全性を確認したうえで配管を通じて沖合約3キロメートルで放出している。英国の再処理施設は沖合約2キロメートルから流している。

処理水の海への放出をめぐっては、漁業者を中心に反対の声が根強い。政府と東電は理解を得るため説明を尽くす必要がある。

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