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石油備蓄「数十万キロリットル売却」 国内消費の数日分

(更新)

萩生田光一経済産業相は24日、石油の国家備蓄のうち数十万キロリットルを放出すると表明した。日本国内の数日分の需要に相当する。備蓄の一部は新しい石油と入れ替えるために随時売却しており、2022年度に予定する売却を21年度内に早める。米国からの要請に応じ原油価格の抑制を狙う。効果は限定的で、産油国の反発を招く恐れもある。

記者会見した萩生田氏は「原油価格の安定は新型コロナウイルス禍からの経済回復のため重要な要素だ」と述べた。売却時期や詳細な量については明言を避けた。「入札などの手続きを可能な限り速やかに進めていきたい」と述べるにとどめた。

日本の国家備蓄は9月末時点で国内需要の145日分ある。政府は2日分程度にあたる約67万キロリットル(420万バレル)の放出を検討している。年内にも入札を開始する。

石油備蓄法で放出を認めるのは供給が途絶する恐れがある場合や災害時に限られる。価格抑制対策で放出はできない。萩生田氏は「石油の入れ替えはこれまでも繰り返し実施している」と述べて石油備蓄法に反しないことを強調した。

経産省は「石油の入れ替えが主目的だ」と説明している。石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」が12月2日に開く会合を前に、産油国側の反発を抑える配慮からだが、諸外国と協調した事実上の価格抑制策であることに変わりはない。価格を抑えるための国家備蓄の放出は初めてだ。

経産省によると、入れ替えのために備蓄の一部を売却しているが、買い戻したのは15年が最後という。この6年間は国内需要の縮小で買い戻さなくても必要な備蓄が確保できている。今回もこうした余剰分の放出にあたり、市中の流通量が増える効果が見込まれる。

原油高対策をめぐっては、経産省はガソリンの全国平均の小売価格が1リットル170円を超えた際に元売りに補助金を配って価格の上昇幅を抑える対策も準備している。

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