財務相「投機筋と厳しく対峙」　為替介入コメントせず

鈴木俊一財務相は24日午前、政府・日銀が21日に介入の事実を公表せずに円買い・ドル売りの為替介入に踏み切ったことについて「コメントしない」と述べた。財務省内で記者団の取材に応じた。「いま私どもは市場を通じて投機筋と厳しく対峙している。そういう状況を考えてコメントしない」と説明した。

鈴木氏は「引き続き高い緊張感をもって為替の動向を注視している」と強調した。「投機によって過度に変動することは断じて容認できないので必要に応じて必要な対応をとっていきたい」と語った。

24日の外国為替市場では円相場が一時1ドル=149円台後半まで下げた後に145円台まで上昇する場面があった。市場関係者の間では政府・日銀が再び為替介入を実施したとの観測が強まっている。

記者団の取材に応じた財務省の神田真人財務官は「24時間365日、過度な変動に対しては適切な対応を取る」と語った。介入の有無については「一切コメントしない」と述べた。足元の動きについて「投機筋によって為替が大きく変動している。過度な変動が国民の生活やひいては世界経済に悪影響を及ぼすことは容認できない」との認識も示した。