韓国向け半導体3品目、輸出管理緩和 経産省が通達改正

経済産業省は23日、韓国への半導体材料3品目の輸出管理の厳格化措置を緩和するため、外為法の通達を改正したと発表した。同日から適用する。日本政府は2019年7月から3品目について輸出案件ごとに個別審査する措置をとってきた。日本企業が輸出管理に関する内部規定を整備するといった一定の要件を満たせば個別許可の取得が不要になる。
日韓首脳会談のあった16日に日本政府が緩和すると発表していた。具体的な手続きをとり、23日から対応を変更する。
政府は19年7月に半導体生産に不可欠な「フッ化水素」や「レジスト(感光剤)」、有機ELパネルの保護部材に使う「フッ化ポリイミド」の3品目について個別審査の対象にした。
今回の通達改正により、これらの品目と関連技術の輸出は「特別一般包括許可」の対象に位置づけ、個別の審査を不要にする。輸出したい日本企業には輸出管理に関する内部規定の整備や、事前の実地調査の実施などを求める。
韓国の輸出管理を巡っては3品目の対応とは別に、19年7月に軍事転用の恐れが低いとされる製品を自由に輸出できる「グループA(旧ホワイト国)」の対象からも韓国を除外した。この措置は現時点では継続する。輸出管理を巡る両政府の局長級対話を実施し、韓国側の管理体制などを改めて確認したうえで解除を判断する。