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エーザイ認知症新薬の承認可否、再度審議へ 厚労省部会

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厚生労働省の専門部会は22日、エーザイと米バイオジェンが共同開発した認知症の新薬「アデュヘルム」の承認判断について審議を継続する方針を示した。今後実施される臨床試験(治験)の結果などをもとに再度審議する必要があるとした。両社は早期に投与すれば症状の悪化を一定程度抑えられるとの治験結果を示したが欧米の薬事当局の判断は分かれていた。

専門部会は現時点で得られたデータから有効性を明確に判断することは困難との見解を示した。厚労省は今後の審議日程を明らかにしていない。アデュヘルムは認知症の6~7割を占めるアルツハイマー病の治療薬候補。バイオジェンが2020年12月に厚労省に承認を申請していた。アルツハイマー病は発症の仕組みが分かっておらず、既存の薬では根本的な治療が難しい。

同薬は患者の脳内に蓄積して発症の原因になるとみられているたんぱく質「アミロイドベータ」を取り除く。治験では認知症の前段階でみられる「軽度認知障害」や発症初期の患者に月に1回、1年半にわたり投与した。実施した2件の治験のうち一方でのみ認知機能の低下を抑える効果が示された。

22日の部会では、2つの治験結果に一貫性がないとの指摘があった。脳内の異常たんぱく質の減少と進行を抑える効果の関係性が明らかでない点や、投与した人の一部でみられた脳の腫れや出血といった副作用などもふまえて判断した。

米食品医薬品局(FDA)は21年6月、有効性の再検証を条件として承認した。両社は追加の試験を22年に開始する方針を発表している。完了までには4年かかる見込みという。欧州医薬品庁(EMA)の評価委員会は21年12月に承認しないとの見解を公表した。

認知症の患者は世界で増加傾向にある。厚労省によると認知症の高齢者は国内で20年までに推定600万人を超え、25年には700万人程度に増える見通しだ。

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