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医薬品「緊急承認」で新制度 コロナ教訓に厚労省

厚生労働省は22日、感染症の流行時などに薬や医療機器を緊急承認する新たな制度案を示した。新型コロナウイルスの治療薬やワクチンの実用化が海外に遅れた反省から、薬の効果を推定できるデータが集まった段階で認めるなど承認手続きを迅速化する狙いだ。

厚労省が同日開いた審議会の専門部会で示した。委員から大きな異論は出ず、年内に最終案をまとめる予定だ。2022年の通常国会に関連法案の提出を目指す。

新制度が発動できる「緊急」の定義には新型コロナや2009年の新型インフルエンザのような感染症流行のほか、原子力事故や放射能汚染、バイオテロなどを含む。

安全性の確認は通常の承認と同水準を維持し、承認期間は2年程度の期限付きとする。企業が追加で提出したデータや薬を使用した医療機関などからの報告を分析し、承認の継続が妥当かどうかを判断する。有効性が確認できない場合などには取り消す可能性も明記した。

薬などによる健康被害が生じた場合は、既存の救済制度の対象とする。企業に賠償責任が生じた場合の免責措置は盛り込まなかった。

日本では緊急時の仕組みとして海外の薬事当局が先に認めた医薬品などを迅速に承認する「特例承認」があるが、欧米の許認可に比べてコロナワクチンの特例承認は2~5カ月、中和抗体薬は4~8カ月遅れた。

ワクチンの場合、海外のデータのみで判断せず、国内での追加治験を求めた影響が大きいとされる。新制度では効果推定の原則に基づき、場合によっては国内治験を不要と判断できる見込みだ。

特例承認には海外での先行例がない場合に利用できない課題もあった。同案が実現すれば国産の開発薬を世界に先駆けて迅速承認できるようになる見通しだ。制度設計にあたっては米国の緊急使用許可(EUA)などを参考にした。

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