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マイナ保険証10月20日本格運用 対応済み医療機関は6%

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マイナンバーカードを健康保険証として利用できる「マイナ保険証」の本格運用が10月20日に迫るなか、医療機関の対応が遅れている。カードリーダーなど必要なシステム改修が済んでいるのは全体の6%にとどまり、本格運用の開始時点で大半の施設で使うことができない見通しだ。マイナ保険証の認知度の低さや医療のデジタル化の遅れが背景にある。

マイナンバーカードを健康保険証として使う個人の手続きも進みが遅い

厚生労働省が22日に開いた審議会部会で明らかにした。全国約22万9000の医療機関のうち、12日時点で準備が完了している施設は約1万3000施設だった。そのうち既に利用が始まっているところは、3502施設と全体の1.5%にとどまった。

マイナ保険証は医療機関でマイナンバーカードを健康保険証として使えるシステムだ。患者が病院や診療所、歯科クリニック、薬局などの受付で専用の読み取り機にマイナンバーカードをかざせば、患者は顔認証で簡単に受け付けてもらえて、待ち時間が短くなるといったメリットがある。

医療機関側は患者の保険資格の確認作業を自動化でき、情報入力の手間を省ける。

同日の部会では本格運用を10月20日に始める方針を示した。同日から患者本人の同意を得た上で、医療機関や薬局で特定健診の結果や過去に処方された薬の情報を閲覧できるようになる。患者が口頭で医師らに説明しなくて済み、正確なデータに基づく効率的な医療を受ける入り口になると期待されている。

10月中にはマイナンバーの専用サイト「マイナポータル」でも健診結果や薬剤情報を確認できるようにする。

ただ、本格運用が始まる10月時点では、こうしたサービスを利用できる医療機関はまだ少ない。マイナ保険証に対応していない医療機関を受診する場合は、今まで通り、保険証を持参する必要がある。

新型コロナウイルスの感染拡大により、患者対応やワクチン接種で人手をとられ、システム改修にまで手が回っていない。カードリーダーの導入に加え、ネットワーク環境の整備や診療報酬明細書を作る際のシステム改修なども必要になるという。医療機関は世界的な半導体不足で業務用パソコンが入手しづらくなっていることも対応が進みづらくなっている一因という。

このシステムの普及には、利用者側の準備も欠かせない。マイナカードを保険証として利用する手続きが済んだ人は、12日時点で523万人と人口の4%にとどまっている。マイナカードの交付枚数の1割強にすぎない。本格運用が始まっても、マイナ保険証を持っている患者自体がまだ少ないうえ、現在の健康保険証は使えるとあって、システムの導入が遅い側面がある。今後利用者に対してマイナ保険証の認知度を高めていくことも普及の課題になる。

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

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