エネルギー基本計画とは 脱炭素目標の裏付け
きょうのことば
▼エネルギー基本計画 国の中長期的なエネルギー政策の方針を示す計画。2002年に制定したエネルギー政策基本法に基づき03年に初めて定め、おおむね3年ごとに見直している。21日に経済産業省が原案を示したのは第6次の計画にあたる。

菅義偉首相が20年10月に温暖化ガス排出を50年までに実質ゼロにすると表明した。21年4月には30年度に13年度比46%減らす目標を掲げた。新たな電源構成について「46%削減に向けた課題の克服を野心的に想定した場合の見通し」と位置づけた。「再生可能エネルギーを主力電源として最優先の原則の下で最大限に導入」「これまでの延長線上にない抜本的な省エネ」などの表現を盛り込んだ。

徹底した省エネや化石燃料を使わない電力の使用により、エネルギー起源の二酸化炭素(CO2)排出量を30年度にかけて大幅に減らす計画にしたが、実現へのハードルは高い。現行の第5次計画で30年度に電力供給の2割を担うはずの原子力発電は、19年度時点で6%しか賄えていないなど、これまでの計画も想定通り進んでいるとは言いにくい。

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