行政の事業点検、24年度に専用システム 省庁比較容易に

政府は21日に開いた行政改革推進会議で、各府省庁の事業の効果や予算の無駄を点検する「行政事業レビュー」の実施要領を2023年3月までに改訂すると決めた。24年度に専用のシステムを整えて、省庁の担当者がデータを入力しやすくする。他の省庁の似た事業と比べやすくする。
これまでは担当者がレビューに用いるデータをエクセルで手入力していた。作業が煩雑になっているとの指摘があり、インターネット上で打ち込めるように改める。
他省庁の似た事業などを検索し、比較しやすい環境を整える。政策の立案時から適正な予算規模かといったことを事前に確認しやすくする。
行政レビューと予算編成でひとつの事業としてとらえる単位が異なる場合がある。双方の基準をそろえて、次の予算にレビューの結果を反映しやすくする。
欧米で広がるEBPM(証拠に基づく政策立案)の定着を狙う。岸田文雄首相は同日の会合で「行政レビューにEBPMの手法を取り入れて、より効果的な政策の立案に生かせるようにする」と語った。