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政府が電力逼迫警報 東電管内、家庭・企業に節電要請

(更新)

経済産業省は21日、東京電力管内の電力需給が22日に極めて逼迫する恐れがあるとして「電力需給逼迫警報」を初めて出し、一般家庭や企業に節電を呼びかけた。東京電力ホールディングス(HD)は21日、他の電力会社からも電力の融通を受ける調整に入った。

最大震度6強を観測した16日の地震で停止した火力発電所が復旧していないほか、気温低下で電力需要が高まることが見込まれる。需給が逼迫すれば周波数が乱れて大規模な停電につながる恐れがある。

経産省によると、節電は22日午前8時から午後11時まで必要で、融通を受けても想定需要の10%程度にあたる計約6000万キロワット時を減らさなければ供給不足に陥る恐れがある。天気次第では細かな目標値を示したより強い要請をする。23日以降は天気が回復し需給は緩むとみる。

警報は東日本大震災後の2012年に制度がつくられ、電力の余力が3%を下回る場合に発令する。今回、経産省と東電は一般家庭に対し、22日朝から暖房の設定温度を20度にしたり、不要な照明を消したりするなど節電に協力するよう呼びかけた。対象地域は茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨、静岡(東部)の1都8県。

また東電は顧客企業に対し、22~25日にかけてできうる限りの節電を要請した。現状の予測では、1日の中で電力需要がもっとも高い朝や夕方の時間帯に、電力需給の余裕を示す予備率が安定供給の目安となる3%を下回る見込み。

平日は企業活動で需要が高まる。東電は既存の電源や蓄電設備を活用した上で、北海道や東北から最大177万キロワット、中部以西から最大60万キロワットの融通を受ける見通し。自家発電を持つ企業から最大2万3500キロワットを調達する予定だ。

16日夜に発生した福島県沖地震で10カ所以上の火力発電所が停止した。東北電力などが出資する新地発電所(福島県新地町、最大出力200万キロワット)で設備の故障があり、復旧時期の見通しが立っていない。

東電と中部電力が折半出資するJERAの広野火力発電所6号機(同県広野町、60万キロワット)も止まったままだ。

さらに20日にはJパワーの磯子火力発電所2号機(横浜市、60万キロワット)が地震とは関係のないトラブルで停止し、供給力がさらに低下した。22日は曇天予想で太陽光発電所が十分に稼働できない懸念もある。

18日夜にも電力需給が厳しい状況となり、東電は顧客に対し緊急の節電を呼びかけた。電力を地域間で融通する送電線には容量の制約があり、増強には時間を要する。天候によって出力のぶれる太陽光など再生可能エネルギーの増加で、需給予測そのものの不確実性も増している。火力発電が復旧するまで、当面の電力需給は綱渡りの状況が続きそうだ。

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