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自動運転レベル4、地域交通の足へ安全基準強化 国交省

国土交通省は次世代型交通サービスに使う車両の保安基準を強化する。一定条件で運転を完全自動化する「レベル4」の実現を見据える。政府は地域限定で遠隔監視によって自動運転車を走らせるため2022年度までの道路交通法改正をめざしており、あわせて車両の基準見直しも急ぐ。

自動運転技術は高速道路の走行などに限りシステムに運転を任せるレベル3まで実現している。自家用車ではホンダが3月、レベル3の機能を備えた新型車「レジェンド」を発売した。ただ業界全体でレベル4に達するのは25年ごろとみられている。

一方で運行する地域を限定した自動運転サービスは走行距離や速度などを制限しながら開発を進めているため、早期のレベル4の実現が見込まれる。過疎化が進む地方で従来型のバスやタクシーに代替する公共交通の手段として期待が高まる。

自動運転車の審査を担う国交省はレベル4に対応するため保安基準の見直しを検討する。現行基準は主にレベル3までを想定している。悪天候など緊急時にはドライバーが運転を引き継ぐことが前提だ。

レベル4は緊急時もシステムが対応するのが原則で人の関与がなくなる。より高い安全水準が必要になる。

具体的には車両を制御する機能の高度化を盛り込む方向だ。例えば救急車が近づいてきた際に自動で路肩に寄せて安全に停止する機能の確保などを求める。メーカーの申請をもとに審査し、国交相が認可する。関係法の告示改正などで定める方針だ。

地域限定の自動運転サービスをめぐっては福井県の永平寺町が3月に全国で初めてレベル3の営業運行を開始した。1人のドライバーが3台の無人車両を遠隔で監視・操作しながら観光客らを運ぶ。国交省は横浜市など全国5カ所で自動運転バスの実証実験もした。

政府は22年度までに地域交通サービスでレベル4の実現をめざす。25年をメドに全国40カ所、30年までに100カ所以上の地域で導入する目標を掲げる。

警察庁も道路交通法の改正などでルール整備を進める。有識者会議が4月にまとめた報告書では移動サービスを提供する事業者が運行を十分に担える適格性を備えているかを審査し、事故などの問題を起こせばペナルティーを科す仕組みの導入などを提言した。

ドライバーがいない前提のため、従来の運転免許を不要とすることも検討する。現行法は完全な無人運転を想定しておらず今後論点を詰める。

人口減少によって地域公共交通は厳しい運営が続いている。国交省によると19年に全国バス事業者の約7割が赤字だった。新型コロナウイルスの影響で利用者は一段と減少し経営悪化が懸念される。新たな移動サービスが広がれば地域交通の下支えにつながる。

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