鈴木財務相、「平素の財政余力、不可欠」 財政演説
鈴木俊一財務相は財政演説で「財政は国の信頼の礎であり、有事であっても日本の信用や国民生活が損なわれないようにするため、平素から財政余力を確保しておくことが不可欠だ」と表明した。防衛費の増額などで一般会計総額が過去最大の114兆3812億円となる2023年度予算案の早期成立を目指す。
借換債も含めた23年度の国債発行総額は約206兆円で22年度からは減るものの、新型コロナウイルス禍以降の予算膨張で依然として高い水準にある。「25年度のプライマリーバランス(基礎的財政収支)の黒字化目標などの達成に向けて、歳出・歳入両面の改革を着実に推進する」と述べ、経済の立て直しと財政健全化を両立する姿勢を強調した。