3回目職場接種の前倒し検討 厚労相表明、22年2月メド
後藤茂之厚生労働相は20日、新型コロナウイルスワクチンの企業職員向けの3回目接種の予定を早める検討に入ると表明した。2022年3月に開始する予定だった。22年2月に始まる高齢者向けの3回目接種と同時期の実施を目指す。
参院予算委員会で日本維新の会の片山大介氏が「前倒しを検討していくか」と質問した。後藤氏は「そうしたことも検討し進めていきたいと思っている」と答弁した。
政府はこれまで3回目の接種を早める対象をクラスター(感染者集団)が発生した医療機関や高齢者施設の関係者らに限定している。こうした人たちは2回目からの期間を6カ月に短縮し、3回目の接種を始めている。
岸田文雄首相は17日、新たに対象に3100万人ほどを加えると述べた。医療従事者や重症化リスクの高い高齢者施設の入所者らは2回目から6カ月後に早める。一部は年内にも3回目を終える。
22年2月以降にその他の高齢者も3回目までの期間を7カ月にする。一般の高齢者は早ければ22年1月に3回目を接種できる。後藤氏は今回、職場での接種も早める検討をする意向を示した。
同日の参院予算委では国土交通省が建設工事受注動態統計を書き換えていた問題について集計方法の変更を決めたのは10年3月だと説明した。「10年1月に省内に検討会を設置して議論を開始し同年3月に結論を得た」と話した。
データの二重計上が始まったのは13年4月だと改めて説明した。「必要な手続きや準備を経たうえで13年4月分の数値から新しい推計方法に変更になった」と話した。
山際大志郎経済財政・再生相は統計の書き換えによる国内総生産(GDP)への影響は「非常に軽微だ」と指摘した。
首相は参院予算委で新型コロナの水際対策を少なくとも年始まで続けると改めて言明した。政府は新たな変異型「オミクロン型」の流入を防ぐため11月30日から当面1カ月程度、原則として外国人の新規入国を止めている。
首相は北朝鮮による日本人拉致問題をめぐり、次の駐日米大使に承認されたラーム・エマニュエル氏と「緊密に連携していくことも重要だ」と説いた。自民党の山下雄平氏や立憲民主党の森本真治氏への答弁。
