6月の消費者物価0.2%上昇、2カ月連続プラス
総務省が20日発表した6月の消費者物価指数(CPI、2015年=100)によると、変動の大きい生鮮食品を除く総合指数は101.7と前年同月と比べて0.2%上がった。2カ月連続でプラスだった。上げ幅は5月の0.1%を上回った。携帯電話の料金値下げで通信料が大きく下落したが、原油価格の上昇でエネルギー項目で広く上がり、全体を押し上げた。

エネルギー全体では4.6%上昇し、上昇幅は5月(4.2%)から拡大した。ガソリンは17.9%、灯油は21.4%上がった。電気代は1.7%低下したが、原油価格の上昇に伴って5月(マイナス2.9%)と比べて下げ幅が縮んだ。
自然災害の増加などを受けた値上げにより、火災・地震保険料が16.4%上昇した。国産品の牛肉を含む肉類は0.3%上がった。5月と比べても0.4%上昇した。米国や中国での需要増やアルゼンチンによる輸出停止で、牛肉は世界的に供給不足の状態だという。
一方で通信は15.5%下がった。特に携帯大手各社などによる料金引き下げが続いている影響で、携帯電話の通信料は27.9%下がった。下げ幅は5月と同じだった。20年6月に需要が高まり価格が高騰していたマスクを含む保健医療用品・器具は、昨年の反動もあり1.0%低下した。