自民「公明推薦」取り付け 参院選兵庫、県連容認

自民党の遠藤利明選対委員長は19日、夏の参院選に向けて公明党との間で調整が難航している相互推薦を巡り、神戸市で自民党兵庫県連の藤田孝夫幹事長と会い、兵庫選挙区(改選数3)で競合する公明党候補への推薦容認を取り付けた。
遠藤氏は参院選勝利には公明との選挙協力が不可欠として、推薦への理解を要請。藤田氏は県連内には異論があるとしながらも「決定権は党本部にある。出た結論には従う」と伝えた。
遠藤氏は記者団に「苦渋の決断をしてもらった」と述べた。20日には党埼玉県連幹部を訪ね、埼玉選挙区での公明推薦を実現したい考えだ。
2019年参院選の兵庫選挙区を巡っては、自民候補が50万票を割り込み最下位で当選したのに対し、自民の推薦を受けた公明候補は50万票台を獲得。兵庫県連は公明候補への推薦に難色を示していた。
公明は今回も埼玉、兵庫など5つの改選複数区に擁立する候補を早期に推薦するよう自民に求めたが、自民の地方組織は共倒れを懸念。岸田文雄首相は早期決着を図るよう遠藤氏に指示した。
〔共同〕