パスポート申請、オンラインで 改正旅券法が成立
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パスポートの申請手続きの一部をオンラインでできるようにする改正旅券法が20日の参院本会議で全会一致により可決、成立した。インターネット上で更新時の発給申請や紛失の届け出を済ませられる。政府は2022年度中に運用を始める方針だ。
有効期限が切れる前の更新で、記載事項に変更がなければパスポートセンターに出向く必要がなくなる。戸籍謄本などの原本が必要な新規発行については24年度にも全国でオンライン申請できるようになる見通しだ。
出入国印や査証(ビザ)を貼る欄が足りなくなった場合、ページ数を追加する制度は廃止する。偽造のリスクを避けるためだ。代わりに通常よりも低額で新しいパスポートを発行する。
地震などの大規模な災害に遭った申請者は経済的負担を軽くする。発行手数料を免除したり減額したりする。
これまでパスポートは発行から6カ月以内に申請者が受け取らなければ失効していた。新型コロナウイルスの感染拡大などで申請者が帰国できず、受け取りが難しい場合は期限の延長を認める。