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裁量労働制拡大、仕切り直し 運用改善も論点に

有識者検討会で対象業務拡大や運用改善などを議論する

厚生労働省は26日、裁量労働制を巡る有識者検討会の初会合を開き、対象業務拡大や運用改善の議論を始めた。2018年に同省のデータ不備が発覚し、対象追加を断念した一部営業職などを加えるかや、実際は裁量権が弱い人への適用のあり方などが論点になる。

裁量制は仕事の進め方や時間配分を労働者の裁量に委ね、あらかじめ労使で決めた労働時間を働いたとみなして賃金を支払う。弁護士やコピーライター、新聞記者など専門的な19業務による「専門業務型」と、企業の経営の中枢で企画、立案、調査、分析を担う「企画業務型」がある。

18年成立の働き方改革関連法では当初、顧客の経営課題を解決する提案型の営業職などを企画型に加える予定だった。実態調査の集計不備で「裁量制で働く人の方が一般の労働者よりも労働時間が短い」との誤った分析をしたことが判明し、撤回した。今後、改めて追加の可否を検討する。

会合では有識者から在宅勤務などの広がりで「出社を前提とした労働時間管理が今後も持続可能なのか」との意見のほか、「経営側が支払うべき賃金を減らしたいときに裁量制が使われる実態がある」との声もあった。

裁量制を巡っては、経済界が「柔軟な働き方につながる」と拡大を求めるが、労働組合などは「長時間労働を助長する」と懸念する。厚労省は「スケジュールありきで検討は進めない」(同省幹部)と慎重な立場で労働基準法改正案の提出は早くても2023年になる見通し。

厚労省が6月に公表した実態調査によると、企画型の適用事業場の39.7%が「制度を見直すべき」と答えた。このうち71.6%が「対象労働者の範囲を見直すべき」とし、多くが現状は範囲が狭いと回答した。約8割の人が裁量制に「満足」か「やや満足」とも回答した。

一方で不適切な運用もある。出退勤時間について「自分に相談なく上司が決めている」との回答が専門型の労働者で5.6%、企画型で4.8%あった。さらに労使で決めた「みなし労働時間」よりも実際の労働時間の方が長いことも明らかになった。

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