統計委員会も再発防止を検討 国交省の不正受け
総務省統計委員会は19日、国土交通省の建設工事受注動態統計の不正問題を受けて再発防止策を検討すると決めた。専門チームを設置し、国交省の書き換えによる影響の規模を精査する。統計担当者の人員配置が十分だったかや誤りが見つかったときの体制など政府全体の課題を検証する。
19日に都内で開いた会合で、国交省の担当者が第三者による検証委員会がまとめた報告書の内容を説明した。金子恭之総務相はオンラインで参加し「統計の専門家としてさらに精査を進めてもらい、再発防止策を議論してほしい」と要請した。
統計委の椿広計委員長は国交省の報告書の内容を踏まえ、今後の検証に向けた論点を示した。国交省で統計作成に関わる職員の現状や、二重計上が判明した際に適切に報告されていたかなどを統計委の立場で検証する。他省庁が所管する統計に関しても正しく集計しているかを点検する。
出席者からは「厚生労働省の毎月勤労統計の不正があった際に是正できなかったのが残念だ」との意見や「人員配置の見直しや職員の意識改革が必要だ」との指摘が相次いだ。