北朝鮮が短距離弾道ミサイル EEZ外落下、変則軌道か
(更新)
防衛省は19日、北朝鮮が午前11時5分ごろ同国の西岸付近から日本海に向けて弾道ミサイル1発を発射したと発表した。日本の排他的経済水域(EEZ)の外側に落下したと推定した。

井野俊郎防衛副大臣が防衛省で記者団に述べた。最高高度は50キロメートル程度、飛距離は800キロメートルほどで、変則軌道で飛んだ可能性があると説明した。航空機や船舶から被害の報告は確認されていないと明かした。

韓国軍合同参謀本部は同日、北朝鮮が北西部の東倉里(トンチャンリ)付近から短距離弾道ミサイル1発を発射したと公表した。
井野氏は北朝鮮に「北京の大使館ルートを通じて厳重に抗議し強く非難した」と語った。相次ぐミサイル発射に関し「日本と地域、国際社会の平和と安全を脅かすもので断じて容認できない」と強調した。
岸田文雄首相は関係省庁に①情報収集・分析に全力を挙げ国民に迅速・的確に情報提供する②航空機や船舶などの安全確認を徹底する③不測の事態に備え万全の態勢をとる――の3点を指示した。
北朝鮮による弾道ミサイル発射は16日以来で、2023年に入って7回目となった。米韓両軍は13日に北朝鮮への反撃を想定した大規模な合同軍事演習を始め、23日まで開く計画だ。19日は米国の戦略爆撃機を展開して両軍の戦闘機とともに空中訓練に取り組んだ。北朝鮮には演習に対抗する狙いがあるとみられる。