インボイス制度とは 取引の消費税率区分を正確に把握
きょうのことば
▼インボイス制度 制度の正式名称は適格請求書等保存方式で、2023年10月に始まる。19年10月の消費税引き上げの際、食品などに適用する軽減税率8%と通常の10%の2種類の税率に分かれた。どの税率の取引かを正確に把握するため、売り手が請求書などに事業者の登録番号や税率ごとに区分した税額を記載するインボイス制度の導入が決まった。

発行するには事前に税務署に申請する。制度開始に間に合わせるには原則、23年3月までに手続きが要る。国税電子申告・納税システム「e-Tax」から手続きすると3週間ほどで通知書が届く。登録は任意だが、発行しないと買い手が消費税を納める際、仕入れにかかった消費税額を差し引くことができない。

これまでの請求書と比べて記載項目が多く、手作業では事務負担が重い。デジタル庁などは会計ソフトを活用したデジタルインボイスの普及を進めている。10月末には国際規格をベースとした日本版規格の正式版を公開した。23年春ごろから具体的なサービスが始まる見通しだ。