PB黒字化目標「十分な検証を」 自民・財政政策本部
安倍氏が最高顧問

自民党の財政政策検討本部は17日、財政健全化目標の見直しを求める提言案をまとめた。国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の目標設定が妥当かどうかを十分に検証するよう提起した。
提言案は「カレンダーベースでの目標設定がマクロ経済政策の選択肢をゆがめることがあってはならない」と強調した。持続的な経済成長を実現すれば税収が増加し、将来の財政再建につながると指摘した。政府は2025年度のPB黒字化を目標に掲げる。
西田昌司本部長らは近く提言を岸田文雄首相に提出し、2022年の経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)への反映を目指す。
同本部は高市早苗政調会長の直轄機関で安倍晋三元首相が最高顧問を務める。党内には別に総裁直轄の財政健全化推進本部があり、最高顧問に麻生太郎副総裁が就く。
両本部の方向性がばらばらの印象を与えないよう、提言作成にあたって安倍氏が麻生氏と文言を調整したという。