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自民総裁選 4氏の所見発表要旨

河野太郎氏 ぬくもりのある社会に

自民党総裁選に立候補し、所見発表演説会で演説する河野太郎氏(17日、自民党本部)

自民党の立党宣言にあるように、政治は国民のものだ。人と人が寄り添うぬくもりのある社会をつくりたい。保守とは度量の広い中庸な、温かいもの。地域の歴史や伝統、文化を次の世代に受け渡しながら、新しいものを加えていく。

初当選からの25年間、世の中を便利にしたり、新しい価値を生み出したりすることを邪魔する仕組みやシステムと戦ってきた。例えばワクチンは(1日あたり)最多で164万回接種された。自治体の創意工夫や関係者の努力を邪魔する仕組みを変えた。

(新型コロナウイルスの)第5波で飲食店に迷惑をかけている。協力金が支給されるのに何カ月もかかるのは直さなければいけない。河野太郎の実行力に任せてほしい。

22兆円のGDP(国内総生産)ギャップがあり、埋めていかなければならない。未来につながる投資をする。子育て世帯に支えるというメッセージを送っていく。子育ての支援にまずお金を使わなければならない。

気候危機といわれる時代だ。再生可能エネルギーを入れるため必要な投資を政府が率先したい。送電網の整備、洋上風力(発電)などだ。再生可能エネルギー100%で日本のエネルギーを回すのも絵空事ではない。

何よりもやらなければと思っているのは年金の改革だ。今の制度で(給付額を抑制する)マクロ経済スライドを発動していったら、将来もらえる年金の金額はいくらになるのか。守るべきは年金制度ではない。

国民の皆さんに議論の輪へ入っていただく。わかりやすい説明で何が問題なのか、どういう選択肢があるのかを示す。生活を守るための年金をつくる。

岸田文雄氏 多様な声に寛容な政治

自民党総裁選に立候補し、所見発表演説会で演説する岸田文雄氏(17日、自民党本部)

力不足で、2020年の総裁選に敗れた。自分の政治家としての役割は終わったのかと自問する日々だった。私でも人の声をしっかり聞ける。聞く力という特徴があると気がついた。生活の苦しさを訴える声と、そして政治への厳しい指摘があった。

国民政党であったはずの自民党に声が届かないと国民が感じており、危機感を持つに至った。俺についてこいと押しつける政治ではなく、多様な声を真摯に受け止める寛容の政治が求められている。

私自身も含め、我々は欠点の多い不完全な人間ばかりだ。しかしそうした不完全な人間のありようを受け入れ、先人たちの地域の伝統、慣習、秩序を尊重しながら様々な意見に耳を傾け一歩一歩よりよい社会をつくっていく。保守政治の原点に立ち返る。

自民党改革を進める。党役員に中堅・若手を大胆に登用する。党役員の任期を明確化し、総裁を除く党役員の任期を1期1年連続3期までにする。

次期総裁選でオンライン党員投票の実現を目指す。具体策を提示している私にしか改革は実現できない。

新型コロナウイルス対策の当面の目標は、季節性インフルエンザと同様に従来の医療提供体制の中で対応可能にすることだ。病床、医療人材の確保などを実行する。感染症危機に備えた法改正や司令塔機能をもつ健康危機管理庁の設置に取り組む。

新自由主義的政策を転換する。市場や民間に任せればいい時代は終わった。成長と分配の好循環で新しい日本型の資本主義を構築して、成長の果実を実感してもらう。

外交、安全保障は権威主義的な体制が勢いを増すなかで、基本的価値を共有する国、地域と毅然と対応する。

高市早苗氏 日本を守り未来ひらく

自民党総裁選に立候補し、所見発表演説会で演説する高市早苗氏(17日、自民党本部)

日本を守る責任と未来をひらく覚悟を胸に、総裁選への立候補を決意した。国の使命は国民の生命や財産、(国の)領土、領海、領空、資源や主権と名誉を守り抜くことだ。使命を果たすため全てをかけて働く。

新型コロナウイルス(対策)は治療薬の早期投与で重症者と死亡者の数を極小化し、自宅療養者を可能な限り減らす。国産ワクチンや治療薬の早期開発と生産設備への投資、雇用を守るための大胆な財政支援に取り組む。

経済安全保障では個人情報の流出などを防ぐために経済安全保障包括法を制定し、秘密特許や一定の外国人研究者のスクリーニングを可能にする法整備を検討する。新たな戦争の形に対応できる国防体制を構築する。

未来をひらくための成長投資、分厚い中間層の再構築に資する税制、人材力の強化や全世代の安心感創出に資する政策を力強く実行する。ベビーシッターや家政士の国家資格化を前提とした税額控除を行える仕組みを構築したい。

日本経済強靱(きょうじん)化計画を掲げる。金融緩和と機動的な財政出動、危機管理、成長投資を総動員して「物価安定目標2%」の達成を目指す。時限的に、基礎的財政収支(の黒字化目標)を凍結する。名目金利を上回る名目成長率を達成すれば財政は改善する。

日本に強みがあるロボット、マテリアルなどさまざまな分野を戦略的に支援していきたい。2大国家プロジェクトとして、国産の量子コンピューターと小型核融合炉の開発を提案する。

時代の要請にこたえうる新しい憲法の制定に力を尽くす。令和の省庁再編にも挑戦する。環境エネルギー省の創設は大事なテーマだ。

野田聖子氏 自民党の多様性を示す

自民党総裁選に立候補し、所見発表演説会で演説する野田聖子氏(17日、自民党本部)

総裁選に挑戦したいと公言してきた。4度目の今回はスタートラインに立てた。今回出馬しようと考えた理由は、自民党の多様性を示さなくてはいけないためだ。

これまでの候補者の政策を見て、足りていないと感じている視点がある。人口減少や、弱者など主役にならない人々へ向けた政策が十分ではない。誰かがこれをやらなくてはならない。日本の伝統的な寛容さ、多様性を体現する保守政党が自民党だ。

「わが身を振り返る」ということを議員や党員に投げかけたい。反省と検証が必要だ。党改革が叫ばれているが、国民からは誰かに責任を押しつけ合っているようにも見える。

国民に約束して実現できていない政策を洗い出し、なぜできていないかを考える。人口減少で議員数も調整するのは当然だが、議員定数は大幅削減できていない。誰もがわかる政治を示したい。

(新型コロナウイルス対策では)臨時暫定の病院「サブホスピタル」を作る。軽症患者をスピーディーに診察して重症化を防ぐ。体制を作るまではある程度の自粛も必要になる。経済活動を控えてもらうことがあれば全ての働く人に現金を一律で給付する。

子供の支援の司令塔として「こども庁」を設立する。教育、保育や貧困問題の解消など、子供に積極的に投資する。投資は日本の持続可能性を世界に示し、日本への投資意欲も高まる。成長のカギは子供や女性にある。

さまざまな分野で女性の社会進出が進んでいるが、国際社会に比べてまだまだだ。日本初の女性首相になったら、社会のパラダイムシフトを一気に加速させる。「野田内閣」の女性閣僚は、全体の半分になるように目指す。

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