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石炭火力、輸出支援終了へ G7合意受け政府戦略見直し

日本はG7で唯一、石炭火力発電の輸出を支援している

政府は17日、2025年までのインフラ輸出の戦略を見直した。13日閉幕した主要7カ国首脳会議(G7サミット)で、温暖化ガスの排出削減対策が取られていない石炭火力発電について新規の輸出支援を年内で終了するとした合意の内容を反映させた。G7で唯一、輸出支援している日本が米欧と足並みをそろえ、方針を転換する。

首相官邸で開いた経協インフラ戦略会議(議長・加藤勝信官房長官)で見直しを決めた。加藤氏は会議で「温暖化ガス排出量の実質ゼロなどの政策課題に官民が一体となって取り組む必要がある」と脱炭素の実現を呼びかけた。11月に英国で開く第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)にかけて輸出条件の厳格化をめざす。

現行のインフラ輸出戦略では特例として、経済性などを理由に石炭火力を選ばざるを得ない国から要請があった場合に、環境性能がトップクラスの石炭火力などであれば輸出支援できるとしている。

日本企業の海外インフラ案件の受注促進策を議論する「経協インフラ戦略会議」であいさつする加藤官房長官(左から2人目、17日午後、首相官邸)=共同

こうした高効率な石炭火力でも二酸化炭素(CO2)の排出量は液化天然ガス(LNG)火力の2倍程度に達する。排出量を抑えた高効率のものは輸出支援終了の例外との見方もあったがG7合意を受けて小泉進次郎環境相は「(高効率でも今後は)輸出支援の対象に含まれない」と語った。

梶山弘志経済産業相も「これから検討するが(合意の)言葉通りに取ればそうなる」と述べ、高効率も含めた石炭火力の輸出支援禁止へ戦略の見直しを検討する考えを示した。

日本は途上国の気候変動対策として官民で年1兆3000億円規模の支援を続けてきた。菅義偉首相はG7サミットで25年までの5年間でこれまでの支援規模を継続すると表明した。19年は3割近くが石炭火力関連の支援に回っていた。今後は再生可能エネルギーの導入やLNG火力への切り替え、温暖化の影響による自然災害への対策などに振り向ける。

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