日中首脳、今夜3年ぶり首脳会談 関係再構築探る - 日本経済新聞
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日中首脳、今夜3年ぶり首脳会談 関係再構築探る

【バンコク=重田俊介】岸田文雄首相は17日夜、訪問先のタイ・バンコクで中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と会談する。首相と習氏の会談は初めてで、日中首脳の対面での会談は2019年12月以来およそ3年ぶりとなる。「建設的かつ安定的な日中関係」を掲げて関係再構築を探る。

両首脳は18~19日のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席するためにタイを訪れる。習氏は日中首脳会談に先立ち、APECの関連会議で演説する。

会談では中国が沖縄県・尖閣諸島や台湾で威圧的な行動をとっている問題に言及し日本の立場を伝える。尖閣周辺の領海では中国公船が相次いで侵入している。15日には尖閣周辺の接続水域に大型の機関砲を搭載した中国海警局の公船を進入させた。

中国が8月の軍事演習で弾道ミサイルを日本の排他的経済水域(EEZ)に撃ったことも取りあげるとみられる。

首相は13日にカンボジアで開いた東アジア首脳会議(EAS)でも東シナ海に関し「中国による日本の主権を侵害する活動が継続・強化されている」と中国を名指しで批判した。

会談では関係再構築に向けたハイレベルの対話継続を確認する見込みだ。両国で協力する分野も模索する。14日の米中首脳会談では気候変動などの課題で高官対話を維持すると合意した。新型コロナウイルスで急減した人的交流の拡大なども議題となる。

22年は日中国交正常化50年の節目にあたる。首相と習氏は関係改善に向けた対話の機会を調整してきた。沖縄県・尖閣諸島など2国間の懸案が多岐にわたる状況を踏まえ日本でも中国でもない第三国での開催を選んだ。

首相は16日、「日中関係はさまざまな可能性がある一方で課題や懸案もある。建設的かつ安定的な日中関係のスタートとなるような会談にしたい」と語った。中国に「責任ある行動を求めながらも協力すべき点は協力する」との意向も示した。

日中首脳会談に先立ち、カンボジアでバイデン米大統領と会談して対中政策を擦り合わせた。中国を念頭に「力による一方的な現状変更の試みは許してはならない」と確かめた。

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