宮古・石垣島にミサイル部隊 台湾有事の最前線に - 日本経済新聞
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宮古・石垣島にミサイル部隊 台湾有事の最前線に

防衛白書を読む⑥

防衛白書は台湾有事に備え南西諸島の部隊を拡充する計画を説明した。ミサイルや電子戦などの部隊を増強し「防衛力により日本に侵害を加えることは容易ではないと相手に認識させる」と記した。

先島諸島で日本の最西端にある与那国島は台湾と110キロメートルほどしか離れていない。8月4日には中国軍が台湾周辺に弾道ミサイルを撃ち込み、与那国島から80キロメートル程度の地点に着弾した。

台湾と与那国島間の海域は中国艦艇が東シナ海から太平洋に抜ける経路のひとつでもある。2021年に中国海軍のフリゲート艦1隻が東シナ海に向けて北上したことを確認した。空母「遼寧」を含む艦隊も相次ぎ沖縄本島と宮古島の間の海域を南下して太平洋に展開した。

九州南端から台湾にいたるまでの南西諸島は本州の全長に匹敵するほどの範囲に島が点在する。これまで守りが手薄だとの指摘があった。

22年度内に石垣島に陸上自衛隊の駐屯地を新設する。19年の奄美大島や20年の宮古島に続いて地対艦ミサイル部隊を置く。地対空ミサイル部隊も設けて対空戦闘に備える。

電磁波で敵の通信やレーダーを妨害する電子戦部隊を22年までに南西諸島の3つの駐屯地・分屯地に置いた。23年度には台湾に最も近い最西端の与那国島にも配置する。

航空自衛隊の戦闘機による中国機への緊急発進(スクランブル)回数は21年度に722回で過去2番目に多く、全体の7割を占めた。那覇基地(沖縄県)に司令部がある南西航空方面隊は652回に上った。

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