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電気料金値上げ、申請より圧縮 直近の燃料費反映で6社

経済産業省の電力・ガス取引監視等委員会は15日、家庭向け電気料金の引き上げを目指す大手電力7社に対し、申請した値上げ幅の見直しを求める方針を示した。直近の化石燃料価格や為替をもとに燃料費を再計算させる。北陸電力を除く6社は燃料費が減り、値上げ幅が圧縮される見込みだ。再計算には時間がかかるため、7社のうち5社が目指した4月からの値上げは難しくなった。

監視委の専門会合で方針を示した。東北電力、北陸電、中国電力四国電力沖縄電力の5社が4月から、北海道電力東京電力ホールディングスが6月からの値上げをめざして経産省に申請した。値上げ幅は30アンペアで月400キロワット時使用した場合で28.08〜45.84%となっていた。

監視委は料金算定のもとになる石炭価格や液化天然ガス(LNG)価格、人件費などが適切かどうかを審査している。

4月の値上げをめざす5社は2022年7〜9月、北海道電は同9〜11月、東電は同8〜10月のデータを使っていた。燃料価格の高騰や円安は足元で一時より落ち着いており、経産省が各地で開いた公聴会では料金算定に反映すべきではないかという声が出ていた。

各社は3月3日の専門会合で、22年11月〜23年1月のデータを使って燃料費の新たな試算を示した。北陸電を除く6社は申請時よりも減少した。中国電は0.5%、東北電と四国電は1%程度、沖縄電は2.8%減り、東電と北海道電は6%台のマイナスだった。北陸電は石炭の輸入価格が上がった影響で0.3%増えた。

監視委はこうした試算をもとに再計算を求めることを決めた。再計算に直接影響しない点は審査を続ける。会合では大手電力が「早期に(費用が収入を上回る)逆ざやの状況を解消したい。再算定後の審議については後戻りのないように進めてほしい」(東北電)と訴えた。

電気では化石燃料の輸入価格の変動を毎月の料金に自動的に反映する燃料費調整制度(燃調)という仕組みもある。監視委が15日に示した方針を受け、再計算によって値上げ幅を圧縮できても、各家庭が支払う料金は引き続き化石燃料の価格動向に左右される。

値上げの時期が読みにくくなっているのは、再計算に時間がかかるためだけではない。値上げの認可には経産相と消費者相の協議も必要だ。河野太郎消費者相は大手電力による新電力の顧客情報の不正閲覧やカルテルなどの不祥事と値上げを関連付けて厳しく審査すべきだとの姿勢を示している。

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