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第6波、感染力2倍想定 首相「幽霊病床」改善指示

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岸田文雄首相は15日午前、新型コロナウイルス感染症対策本部を開き、今冬にも予想される「第6波」対策の骨格を決めた。関係閣僚に具体策を詰めるよう指示した。デルタ型より感染力が2倍程度のウイルスが広がると想定し十分な病床を確保することを柱とした。

11月に対策の全体像をまとめる。首相は「予防、発見から早期治療までの流れをさらに強化する。骨格に沿って具体化をお願いしたい」と述べた。

新型コロナのウイルスは変異を繰り返し、さらに感染力が強くなる恐れがある。希望者全員がワクチン2回接種を完了しても再び感染が拡大する可能性がある。対策の骨格で「最悪の事態を想定して、次の感染拡大に備える」と明記した。

感染力が今夏の第5波より2倍になっても対処できる医療提供体制の整備を基本とする。

3倍以上になった場合は緊急事態宣言の発令など強い行動制限を求め一般医療の制限や臨時の医療施設で対応する。

第5波のときは医療機関が即応可能と申告しながら実際には入院できなかった「幽霊病床」の問題が生じた。国から補助金を受け取りながら患者を受け入れていない事例も目立った。

例えば東京都は医療機関と書面を交わして6400床を確保したが、感染ピークの8月に入院できたのは4200人ほどだった。実際に稼働したのは65%という計算だ。既存の入院患者の転院に時間がかかったり医療従事者の人数が足りなかったりして、書類上の確保病床数と実態にギャップがあった。

今回の対策の骨格では実際に稼働できる病床数を重視する。「幽霊病床」を解消し、感染拡大時に医療機関にコロナ病床の8割超で患者を受け入れられる状況にする。

国が対処を要求できる法的権限をもつ国立病院機構など公立・公的病院には専用病床を設けさせたり、地域の医療施設に人材を派遣させたりする。

国は都道府県ごとに「保健・医療提供体制確保計画」の策定を要請する。東京都や大阪府など大都市部を中心に公的病院に役割を担わせる。こうした医療機関が受け入れに慎重な場合、国立病院機構法や地域医療機能推進機構法に基づく要求を発動する。

各都道府県に医療機関別の確保病床や使用率を公表するように促す。稼働状況の「見える化」で各病院が新型コロナ対応に積極的に向き合う環境をつくる。

在宅や宿泊施設での療養者への対応も具体的に示す。全ての自宅療養者に血中の酸素飽和度を測る「パルスオキシメーター」を配布する。各地域でオンライン診療や往診の実績も公表する。

ワクチン接種では年内の3回目開始をめざし具体的な日程を詰める。年内に飲み薬の実用化を狙い国産の経口薬の開発も支援する。

行動制限の緩和に向け、電子的なワクチン接種証明書や予約不要の無料検査の拡大などの具体的方策も検討する。

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