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住宅地、全国平均で31年ぶり上昇 22年の基準地価

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国土交通省が20日発表した2022年の基準地価は住宅地や商業地など全用途の全国平均が前年比0.3%上がり、3年ぶりのプラスだった。住宅地は1991年以来、31年ぶりに上昇。長期の低金利と新型コロナウイルス流行下での生活様式の変化で、都市近郊でのマイホーム需要が喚起された。

全国2万1444地点で、7月1日時点の地価動向を調べた。住宅地の全国平均は前年比0.1%上がった。商業地は0.5%プラスで3年ぶりに上昇。東京、大阪、名古屋の三大都市圏は全用途、住宅地、商業地すべてがプラスとなった。

住宅地は都道府県別でプラスが14と前年から倍増した。札幌、仙台、広島、福岡の「地方4市」は6.6%上昇。再開発が進む札幌市は11.8%上がり、プロ野球の新球場建設で注目される北海道北広島市も24.8%上昇するなど郊外に波及している。全国の住宅地の上昇率トップ100のうち82地点を北海道内が占めた。

首都圏は茨城県つくばみらい市で、つくばエクスプレス沿線の複数の基準地が上げ幅10%を超えた。神奈川県茅ケ崎市ではJR辻堂駅近くで5.9%上がった。東京23区でも交通の便がいい中野区(3.3%)や豊島区(同)の伸びが目立つ。

背景には歴史的な低金利や、住宅ローン減税といった政府の支援策がある。2012年以降の「アベノミクス」で緩和マネーは住宅市場に流入。コロナ前の19年までに住宅地の下落幅は縮小していた。20年以降のコロナ下で在宅勤務の浸透などライフスタイルも多様化した。交通の利便性に加え、部屋数や広さといった住空間の価値を重視する傾向が強まった。

商業地は都道府県別でプラスが18と前年の3倍に増えた。大阪圏は前年の0.6%下落から1.5%上昇に転じた。東京では観光地の浅草周辺が4%台のプラスだった。個人消費やインバウンド(訪日外国人客)回復への期待がある。

日本全体で見ると、地価には濃淡が残る。住宅地は32府県で前年比マイナスとなり、商業地も27県が下落した。東北や四国などで苦境が続く。三井住友トラスト基礎研究所の坂本雅昭氏は「資源高やウクライナ危機など懸念材料もあり、先行きを注視する必要がある」と指摘する。

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