林外相、12月下旬にも中国訪問 王毅外相と会談調整

林芳正外相は12月下旬にも中国を訪問する調整に入った。王毅(ワン・イー)国務委員兼外相と会談を予定する。日本の外相の訪中は2019年以来3年ぶり。岸田文雄首相と習近平(シー・ジンピン)国家主席が確認した「建設的かつ安定的な日中関係」の具体策を話し合う。
王毅氏は中国外交トップにあたる。日中両首脳は11月のタイの会談で「首脳レベルを含めたあらゆるレベルで緊密に意思疎通していく」と一致し、林氏の訪中で合意していた。
偶発的な衝突を回避するため両首脳が申し合わせた安全保障分野の意思疎通の強化などが議題となる。
日中防衛当局間の海空連絡メカニズムのホットラインは23年春の運用をめざしている。運用開始への道筋について詰めの議論をする。日中安保対話や日中ハイレベル経済対話の再開もテーマとなる見込みだ。
新型コロナウイルスの感染拡大で減少した日中間の往来を巡り協議する。岸田首相が習氏との首脳会談で防疫措置の緩和を求めていた。
年末に日本が決める国家安全保障戦略などの防衛3文書に関しても説明するとみられる。防衛費の増額や反撃能力の保有といった内容に理解を求める。