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G20、法人最低税率で合意 物価上昇「必要なら行動」

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イエレン米財務長官は「画期的な合意に達した」と強調した(写真は6月)=ロイター

20カ国・地域(G20)は13日、米ワシントンで財務相・中央銀行総裁会議を開き、法人最低税率を15%とするなどの国際課税の枠組みを含めた共同声明を採択して閉幕した。足元で続くインフレについては「物価のダイナミクスを緊密にモニタリングしている」と強調したうえで「必要に応じて行動する」と記した。

新たな国際課税の枠組みは8日に開かれた経済協力開発機構(OECD)加盟国を含む事務レベルの会合で、136カ国・地域が合意に達した。共同声明はG20の閣僚級で最終合意への支持を確認し「より安定的で公正な国際課税制度が確立する」と宣言した。

恒久的な施設がなければ課税しないという税の原則も約100年ぶりに見直し、デジタル化する社会・経済に対応する。

「法人税の『底辺への競争』を終わらせるために、事実上、世界経済全体が画期的な合意に達した」(イエレン米財務長官)、「基本的なルールを根本的に修正する意味では100年に一度のような大改正」(日銀の黒田東彦総裁)、「パラダイム転換に近い歴史的な成果だ」(財務省の神田真人財務官)。参加者は相次ぎ成果を強調した。

共同声明は世界経済の回復について「強固なペースを継続している」としつつ、新型コロナウイルスの変異型の拡大や途上国などで顕著なワクチン接種の遅れがリスクと指摘した。そのうえで「いかなる時期尚早な支援策の引き揚げも回避し、引き続き回復を持続させる」と強調。積極的な財政出動や金融緩和の拙速な正常化をしない意思を示した。

足元のインフレについて、日銀の黒田総裁は会議後の記者会見で「今のところ(米欧のインフレは)基本的に一時的な要因によるものだと各国の中央銀行は考えている」と説明した。

深刻化する途上国の債務問題では、アフリカのチャドとエチオピア、ザンビアが申請している債務削減の枠組みに一段の進捗をもとめた。最大の貸し手である中国は、政府が100%出資する国家開発銀行を「民間銀行」だと主張し、広域経済圏構想「一帯一路」に絡む途上国向け融資の詳細を開示していない。

共同声明では「債務の透明性の向上に引き続き取り組むための、民間債権者を含むすべての関係者による協働の重要性を再確認する」と盛り込んだ。あえて「民間債権者を含む」と触れ、中国に途上国債務問題への協力を強く求める内容となった。

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