G7貿易相会合が開幕、強制技術移転を協議へ
(更新)
主要7カ国(G7)の貿易相会合が14日、ベルリン郊外で開幕した。市場に参入する際に当局が技術の開示を条件とする「強制技術移転」などについて協議する。ハイテク製品の外資排除を拡大する中国を念頭におく。最終日の15日には共同声明の採択を目指す。ウクライナに侵攻したロシアへの非難でも共同歩調を取る。
14、15両日に開く。日本からは西村康稔経済産業相が出席。会合にはウクライナの貿易相も招かれる見通しだ。
機能不全が続く世界貿易機関(WTO)改革やサプライチェーン(供給網)強化をめぐって議論する。ウクライナへの支援策についても話し合う。
会合では、経済的な手段を使って相手国に圧力をかける「経済的威圧」への対応方針も協議する見通しだ。外資企業が市場に参入する際に、当局が技術の開示を要求する強制技術移転や貿易制限をかける行為は国際法上、問題となる恐れがある。中国は業界ごとに製品の技術などを定める「国家標準」で、ハイテク製品の外資排除を拡大する動きを見せる。