10増10減「ぜひ尊重を」 大島前衆院議長
大島理森前衆院議長は13日、福岡市で講演し、衆院小選挙区定数の「10増10減」を予定通り進めるべきだとの認識を示した。人口比を議席数に反映させる「アダムズ方式」は与野党で結論を出したと強調し「深く考え、ぜひ尊重してほしい」と訴えた。
10増10減に否定的な発言を繰り返す細田博之衆院議長を念頭に置いた発言とみられる。大島氏は、衆院の「1票の格差是正」は司法の要請だと指摘。「最高裁の判断を無視すれば、司法の権威や国会の見識が問われる」と述べた。
選挙制度や立法府の在り方を巡り改善を検討すべき課題として、衆院選小選挙区で敗れても比例代表で復活当選が可能な重複立候補の見直しや、衆参両院の役割分担などを挙げた。
ロシアのウクライナ侵攻を踏まえ、国会での行政監視を含む「チェックアンドバランス」が重要だと繰り返した。
岸田文雄首相に関しては、内閣支持率が堅調に推移しているとして「したたかに、しっかりとやっている」と語った。その上で、夏の参院選終了後、首相が掲げる「新しい資本主義」の姿が見えるとの見通しを示した。〔共同〕