CO2再利用に1830億円 経産省、脱炭素2兆円基金から

経済産業省は13日、脱炭素化を支援する2兆円の基金から、二酸化炭素(CO2)を資源として再利用する技術の普及に最大1830億円を配分する方針を決めた。コンクリートに混ぜたり、プラスチックの原料にしたりする。国内で削減しきれないCO2分を相殺して排出量を実質ゼロにでき、コスト削減が進めば脱炭素につながる。
同日開いた産業構造審議会(経産相の諮問機関)のワーキンググループで決めた。事業者を公募する。1830億円のうち、コンクリート・セメント分野で568億円、プラスチック分野で1262億円とした。
コンクリートは2030年までに1立方メートルあたり通常より310~350キログラムのCO2を減らせるようにする目標を掲げた。プラスチック分野は、CO2からポリウレタンなどを製造するために必要なエネルギーを従来の生産方法以下に抑える技術の確立をめざす。プラスチックごみを原料に戻すリサイクル事業も支援する。

温暖化ガス排出を実質ゼロにするカーボンゼロ。EVや再生可能エネルギー、蓄電池、各国政策などの最新ニュースのほか、連載企画やデータ解説を提供します。