柏崎刈羽6、7号機のテロ対策施設「合格」 原子力規制委

原子力規制委員会は13日、東京電力ホールディングスの柏崎刈羽原子力発電所6、7号機に設置するテロ対策施設について、安全審査の事実上の合格証となる「審査書案」をとりまとめた。国の原子力委員会と経済産業相に意見を聞き、早ければ8月にも合格を正式決定する。
同原発では2021年にIDカードの不正な利用などが相次いで判明したため、規制委が核燃料の移動を禁止している。不正などの検査結果がまとまるまで、再稼働の行方は見通せない。テロ対策施設の安全審査に合格しても再稼働できない状態が続くことになる。
テロ対策施設は「特定重大事故等対処施設」と呼ばれ、通常の安全対策がうまく機能しない場合のバックアップとして備える。原子炉への注水機能の多重化や緊急時制御室などを設置し、原子炉が航空機の衝突などによる攻撃を受けても放射性物質を外部に出す事故につながらないようにする。
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