22年11月景気動向指数、3カ月連続下落 海外経済減速で
内閣府が11日に発表した2022年11月の景気動向指数(CI、15年=100)の速報値は、足元の経済状況を示す一致指数が前月比0.5ポイント低下の99.1だった。3カ月連続で下落した。海外景気の減速懸念から、半導体製造装置やコンベヤーといった投資財の出荷が減った。
内閣府は指数をもとに、機械的に作成する景気の基調判断を「改善を示している」のまま据え置いた。10カ月連続で同じ判断とした。
一致指数を構成する10項目のうち集計済みの8項目を見ると、6項目が下落、2項目が上昇要因となった。
輸出も下落した。中国経済が減速するとの懸念から、中国向けの半導体製造装置や自動車部品が落ち込んでいる。
小売業の販売も伸び悩んだ。物価上昇の影響で、スーパーや百貨店の前年同月比の伸び率が縮小している。11月は例年に比べて気温が高く、冬物衣料を中心に販売が振るわなかった。卸売業も低下した。
鉱工業生産指数や、液晶パネルなどの生産財の出荷指数が前月から下がったことも景気動向指数にマイナスとなった。
2~3カ月後の景気を示す先行指数は前月から1.0ポイント低い97.6だった。悪化は2カ月ぶり。物価高で消費者態度が悪化した。軽乗用車など耐久消費財の在庫の増加も指数を下押しした。
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