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石炭を段階的に廃止 COP議長国の英国、合意文書草案

(更新)

【グラスゴー=塙和也】第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)の議長国の英国は10日、会議の合意文書の草案を公表した。「石炭の段階的な廃止を締約国に求める」と盛り込んだ。必要に応じて2022年末までに30年までの各国の排出削減目標を引き上げることも求めた。約200の国と地域で合意できるかは不透明だ。

閉幕を予定する12日までのとりまとめを目指す。石炭の段階的な廃止をめざす文言は前回のCOP25の合意文書にはなかった。温暖化ガスの排出量の多い石炭火力発電所の全廃を訴えてきた議長国の英国の強い意向がうかがえる。化石燃料への補助金の廃止も要請。これら2つの廃止を盛りこむのは初めてという。

4日には石炭火力の廃止などを盛り込んだ声明を発表し46カ国が賛同していた。中国やインドなどでは安価で安定した電源として石炭火力に頼っており、期限を示さない形であっても合意できるかは見通せない。日本も古くて効率の悪い石炭火力の縮小を進めているが、30年度も電源の2割を頼る計画にしている。

パリ協定では産業革命前からの地球の気温上昇を2度未満に抑え、1.5度以内にするよう努力する目標を掲げている。草案では「この重要な10年間ですべての締約国の行動が必要だと認識し、1.5度に抑えるための努力を追求する」とした。

2度よりも1.5度以内に抑える目標の方が厳しい排出削減が必要になるため、途上国には1.5度目標に慎重な意見も出ている。草案では「1.5度以内に抑えるために30年までに世界の二酸化炭素(CO2)排出量を10年比で45%削減し、今世紀半ば頃にゼロにする」と明記し、1.5度目標を引き続き目指す姿勢を強調した。

ただ、各国が掲げた30年時点の温暖化ガスの削減目標では排出量が10年比で13.7%増えてしまう。目標の引き上げに向けて見直すよう求めた。

先進国が途上国に約束した気候変動対策の資金支援についても言及した。20年までに官民で1000億ドルをめざしてきたが未達になっており「遺憾」との認識を表明。「遅くとも23年までの目標達成をめざす」として先進国に対応を求めた。

9日から本格化した閣僚らによる協議では化石燃料の活用の大幅な縮小を打ち出さないようサウジアラビアが主張するなど、意見の隔たりが鮮明になっている。

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