沖縄の安保上の重要性強調 政府の振興基本方針
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政府は10日、今後10年の沖縄振興政策の指針となる基本方針を決定した。全体の方針を示す序文に「離島が担う重要な役割が改めて認識されている」と記し、沖縄の安全保障上の重要性を強調した。尖閣諸島周辺で相次ぐ中国船舶による領海侵入などを踏まえた。

「沖縄振興基本方針」は2012年に策定され、今回初めて改定した。対象期間は22年度から10年間。前回の方針では安保に関する記述は序文には入れず、個別の項目で触れただけだった。
産業振興や経済発展についても重視し「持続可能性のある強い沖縄経済の実現を目指す」と明記した。地場企業の生産性や稼ぐ力の向上をめざすほか、脱炭素への移行やデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する。
西銘恒三郎沖縄・北方相は10日の記者会見で「国においても沖縄の自立的発展と豊かな住民生活の実現のため全力で取り組む」と述べた。