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国債発行残高993兆円 9月末、1000兆円目前に

(更新)

財務省は10日、普通国債の発行残高が9月末に過去最大の993兆7965億円になったと発表した。6月末から9兆4612億円増え1000兆円が目前に迫る。普通国債は公共事業の財源となる建設国債や赤字国債、借換債などがある。金利が上がれば利払い費が急増する懸念がある。経済成長を伴わない財政支出の拡大で、国内総生産(GDP)に対する政府債務の比率は右肩上がりが続く。

普通国債に加え、貸し付けの回収金で返済する財投債や借入金、政府短期証券なども合計したいわゆる「国の借金」は1251兆3796億円となった。10月1日時点の総務省の人口推計(1億2483万人、概算値)で単純計算すると、国民1人当たり約1002万円の借金になる。

普通国債は2022年度の当初計画の未発行分が残っているうえ、5月に成立した第1次補正予算で2兆7009億円、今月8日に閣議決定した第2次補正予算案で22兆8520億円を当初計画に上乗せした。計画通り発行すれば年度末の残高は1042.4兆円になる見通しだ。

国際通貨基金(IMF)によると、地方政府と社会保障基金も合わせた日本の一般政府債務残高のGDP比は21年に262.5%に達した。米国は128.1%、ドイツは69.6%、英国は95.3%で、日本は主要7カ国(G7)のなかで突出して高い。

新型コロナウイルスの感染が広がった20年は7カ国ともGDPが縮み、支援策に財政出動を重ねたため悪化した。ただ、21年は日独を除く5カ国で比率が下がった。日本は回復が遅れ、成長を伴わないまま債務の膨張が続く。

QUICKによると日銀の長期国債の保有額は10月末時点で536.6兆円(額面ベース)となり保有割合は51.3%と過去最高を更新した。

黒田東彦総裁が大規模緩和を始めた13年の1割台から膨らみ続け、日銀が発行済み国債の過半を保有する状態になっている。日銀は長期金利の上限を0.25%程度に抑える方針に沿って国債を無制限に買い入れている。米欧の利上げで日本の金利にも上昇圧力がかかり、日銀は大量購入を余儀なくされている。

10月の買い入れ額は12.5兆円と、6月に次ぐ過去2番目の大きさだった。低金利のもとで国債を増発する財政と金融のもたれ合いのツケは歴史的な円安となって表れている。打ち出した大規模減税に市場が反発し、退陣した英トラス前政権の例もあり、日本も通貨の信認が問われる局面になりかねない。

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